こんな風にひどく蒸し暑い話

一人飯のおかずになるブログ「こんな風にひどく蒸し暑い話」を毎日更新。2週間で10万PVを突破したかった。「ミスチルを聴けば大体の病は治る」「どうせ死ぬならとち狂え」が持論。友達が少ない。ドM界の貴公子というドブみたいな自己PRで人材系会社に営業として就職後、転職サイトの運営会社へ。全日本ノーフレンド協会理事長。

いつまで敷かれたレールの上を歩くのか?【ブックレビュー】魔法のコンパス 道なき道の歩き方

こんにちは。

今日の一冊はこちらです。

 

◆「魔法のコンパス」―西野  亮廣(主婦と生活社)

 

今、芸能界で最も炎上し、最も輝いている方。そうです、西野さん。書店に立ち寄る度に買おう買おうと思っていた本書を、ようやく読むことができました。

一言で形容すると、西野さんは「発想の天才・着想の努力家」だと思います。先日、僕の転職先が開発している性格・価値観・知能テストの結果が返ってきたのですが、僕の発想性(拡散思考)の偏差値は70以上ありました。(何と上位2%!笑)

でも、西野さんの著書を読むことで、正直なところ、レベルの違いを感じさせられました。

 西野さんの強みは、おそらく拡散思考だけではなく、拡散したアイディアの種をきちんと収束させる“収束思考”も強いこと。そして、そのプロセスで目的達成に必要な手段や人をしっかりと掴んでいること。

もっと細かく言えば、これまでの常識や慣例を一切無視して、「おもしろいこと」や「やりたいこと」をひたすら追求していること。そのための努力を惜しまず、目的に応じて手段を(良い意味で)選ばないこと。

だからこそ、次々とおもしろいことができるのではないかと強く思いました。

  

◆推奨ターゲット

・「頭が固い」と言われてしまう方

・豊かな発想のルーツや、着想までのプロセスを知りたい方

・「敷かれたレールの上」のみを歩いている感覚のある方

 

◆1分要約

・昨年芸人引退を発表し(×芸能界引退)、近年は絵本作家として活躍する著者。

・多方面から批判されながらも、クラウドファンディング等を活用しながら、NYでの個展や独演会、天才万博やサーカスなど、次々と新たな企画を実現。

・居心地の悪いところに身を投じることで出会える「問い」に人生を賭け、失敗を恐れず、世界の誰も見たことがない圧倒的なモノを作ることを目指している。

・「はねトビ」時代の絶頂期に、レギュラー以外の全てのテレビ出演をやめた理由や、28万部を超す大ヒットとなった「えんとつ町のプペル」発売前のエピソード等も収録。

 

◆共感点

2章 お金の話をしよう P116-122 より

僕が本を買う理由は「知り合いが絶賛していた」か「ジャケ買い(気になったタイトルや、気になった装丁の本を買う)」、この2つだけ。

(中略)

“まず、お金を払うメリット”は、読み進めていて「この本、面白くねーな」と思っちゃった時に、「でも買っちゃったし、もう少しだけ読まないと、もったいないな……」という貧乏根性からくる“ほんの少しの粘り”が生まれることだと思う。

(中略)

立ち読みだと、「この本、面白くない。別の本にしよう」てな感じ。これを繰り返していると、自分が興味のある情報しか入ってこなくなるので、頭がカチコチになっちゃう。お金は、それを防ぐために払っている。

(中略)

でもって、お金はそのうち無くなるけれど、経験や知識は蓄積される。そのくせ、知識や経験は、そのあとお金に代わるわけだ。

(中略)

あと、もう一つ。お金を払うことのメリットは、「失敗の買い物にしたくないから、お金を払って買ったモノの良い部分を、必死に探そうとする」ということだと思う。

これ、ブックレビューを書く上では凄く共感できます。(笑)

勿論、このブログで紹介している全ての本からは学びがあったのですが、当然強弱はあります。

でも、西野さんの言うように、「良い部分を必死に探そうとする」のは、ある意味で発信者に対する受信者の礼儀なのではないかと僕は考えています。

作り手が伝えたかった内容を100%受信できている可能性の方が低い中で、共感できなかった部分だけを切り取るのは違うのではないかと、そう思うのです。

また、昔のいほいさん(最近日○会議とか森○学園問題でテレビに出ていますね…笑)も

ツイッターの注意点を挙げていたことを思い出しました。要は、「自分の守備範囲内の情報(のみ)と接する危うさ」ですね。これは全ての物事にも共通して言えることなのではないでしょうか。

 

3章 革命の起こし方 P188-192 より

打ち合わせには、建築チーム、装飾チーム、照明チームのそれぞれのチーフ、そして、その下に80人近いスタッフがいた。このスタッフをまとめるために僕が用意したのは会場の雰囲気を描いた簡単なイラスト1枚と、僕の好きなアイリッシュの曲を3~4曲。それをスタッフ全員に聴いてもらって、「この曲に合う世界を作ってください」と伝えただけ。

(中略)

それは完全に僕が思い描いていた空間だった。それでいて、皆、それは自分達で考えて出した答えであり、自分たちの作品なので、モチベーションがとにかく高い。スタッフ全員、1秒でも長く現場にいようとしたし、空間が完成し、個展がスタートした後も、「自分達の作品」を見て欲しくて、スタッフが率先して集客に奔走していた。これは本当に面白い光景だった。

(中略)

自分の世界を表現してくれるチームの力を最大化する時に必要なのは、“スタッフそれぞれの作品にしてあげる”ということ。

協業において自分の思い通りに物事が進まない時は、スタッフを責める前に、「スタッフの作品になっているかどうか」を疑うと良いそうです。

関係者が多ければ多いほど、その活かし方は自分次第。

「指示を出さずに指示する方法」の一つが音楽であり、スタッフの自発性や目的意識も養うことができたのではないでしょうか。

 

4章 未来の話をしよう P280-291 より

僕はこれまで、ヒーヒー言いながら集めた「2000人」というエネルギーを、終演と同時にリリースしてしまっていたのだ。独演会に来たお客さんは、近所の『すしざんまい』とかに流れ、独演会の時間やチケット代以上のものを『すしざんまい』に落としていく。

(中略)

お笑いライブに集めたエネルギーを、ただただ『すしざんまい』に垂れ流していたのだ。だから、毎年毎年、0から2000人をヒーヒー言いながら集めるハメになる。

(中略)

たとえば、独演会に来てくれたお客さんに対して、「独演会のチケットの半券を○○という居酒屋さんに持っていけば、ビール1杯無料」と自分達が管理している居酒屋にアテンドしてあげる。

(中略)

こんな感じで、皆でお客さんをシェアし、エネルギーをリリースするのではなく、循環させて再び戻ってくる仕組みさえ作れば、「ゼロから2000人を集める」ということはなくなり、翌年は少し助走がついた状態で集客をスタートさせることができる。

(中略)

この町の目的は、世界観と財布を一つにして、お客さんとお金を循環させる経済圏を作ること。

(中略)

これが上手くいけば、たとえばビールの売り上げをライブの制作費にまわすことも可能で、つまるところ、ライブのチケット代をゼロ円にすることも可能だ。

西野さんの集客方法はとても泥臭いようです。その方法とは、ツイッターで自らの出没情報を流し、その場所で手売りをしたり、エゴサーチをかけて、自分について呟いている人に連絡したりするというもの。

「チケットを本人のところまで買いに行く」というイベント化や、チケット自体の「おみやげ化」をすることで、逆に効果があるのだとか。

曰く、SNSはもはや拡散装置ではなく、個人と個人を繋げるツールであり、1万人に網をかけるよりも、1対1を1万回した方が効率的なのだそうです。

また、手売りの場合、直接話しているうちに「やっぱりもう1枚」と、友達の分まで買ってくれるファンの方も出てくる上に、同じ時間を共有することで、お客さん自身も「ライブを成功させよう」という意識が芽生えるようです。これはなるほど、と思いました。

 

いかがでしょうか。

おもしろかったので、90分位で一気に読み進めてしまいました。334ページありますが、ページあたりの文字量が少ないこと、1テーマ4~10ページ程の構成で読みやすいこと、そして何よりコンテンツがおもしろいことから、本を読むのが苦手な方も楽しめる…というか学べる内容であると断言します。

…そういえば、確か以前読んだ、「99%の会社はいらない」(堀江貴文著/ベスト新書)という本にも、西野さんがいかに面白い人間であるかが書かれてありましたね。(だから帯コメントが堀江さんなのかな…?)

きっと本人にイノベーションの自覚はないと思うのですが、周りから何と言われようと、自分の中から新しいものを次々と生み出していく姿は素直に尊敬しますし、箭内さんに通じるものもありますよね。

このブログを再開させた理由の一つでもありますが、10点でも、20点でも良いから、自分の考えや言葉を発信していこうと、そしてその考えや言葉を行動によって形にしていこうと、改めて決意することができた1日でした。

本当にオススメです!